飲食店向けの無料予約システムを整理|月額0円で使えるものと注意点【2026年版】
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「予約システム 無料」で検索すると、たくさんのサービスが出てきます。けれども、その「無料」の中身は同じではありません。月の予約件数に上限がある無料プラン、掲載は0円でも来店ごとに手数料がかかるもの、月額は0円で使った分だけ払うもの——。しかも、無料プランを持つ予約システムの多くは、美容室・治療院・教室向けに作られていて、飲食店の受け方を想定していません。
この記事では、各社の公開情報(2026年10月調査)をもとに、3つの型の「0円の範囲」と「費用が出る条件」を整理し、飲食店に合うかどうか、月の予約数からの選び方、切り替えるときの注意点をまとめます。料金は改定されることがあるので、契約前に各社の公式ページで最新の条件をご確認ください。
「無料」は3つの型に分かれる
型①:無料プランつき(フリーミアム)
業種を問わず使える汎用の予約システムで、0円のプランと有料プランが段階になっているものです。0円プランには、月の予約件数、公開できる予約ページの数、使える機能、サポートの範囲などに上限があり、超えたら有料プランに切り替えます。
- STORES 予約:フリープランは0円で、月間の予約件数は50件まで、予約ページの公開は2つまで。事前のクレジットカード決済を使う場合は手数料5.2%〜。有料のスモールプランは月額9,790〜12,980円(税込・契約期間による)で、最短3か月の契約・一括払い。有料プランで月の件数を超える場合は50件ごとに1,078円(税込)で追加できる
- RESERVA:フリープランは0円で、月間の予約件数は50件まで、登録できる顧客は250件まで、予約ページに広告が表示される。ブループラン(月200件まで)は月額3,850円(年払い)〜5,500円(月払い)。広告を消せるのはシルバープラン(月額6,600〜8,800円)以上
- Airリザーブ:フリープランは0円で、予約件数はプランに関わらず無制限。サポートはメールのみ。ベーシックプランは月額5,500円(税込)、スタンダードプランは月額11,000円(税込)で、初期費用・解約金はなし。提供元の情報を予約ページに表示しない設定はベーシック以上
- Square 予約:フリープランは0円で、1つのアカウントにつき1店舗まで。プラスは月額3,000円、プレミアムは月額8,000円(店舗ごと)。オンラインの前払い決済は手数料3.6%
(出典:各社の公式料金ページ。2026年10月20日時点〔RESERVAは10月22日に確認〕)
0円のまま使える範囲:月の予約件数が上限に収まり、広告表示や提供元表示を気にせず、メールサポートで足りる店。
費用が出る条件:件数の上限を超えたとき、広告や提供元表示を消したいとき、指名予約・リマインド・カレンダー同期などの機能を使いたいとき。
飲食店に合いにくい理由
この型で注意したいのは、費用より設計の中心がどこにあるかです。各社の公式ページや紹介ページに挙がっている業種は、サロン・整体・治療院・教室・ジム・会議室・宿泊・イベントなどで、飲食店は挙がっていません(2026年10月20日時点)。機能の説明も「スタッフ指名」「コマ(時間枠)の定員」「事前決済」「回数券・月謝」が中心で、飲食店の受け方に必要な「人数で予約を受ける」「席と滞在時間で空きを管理する」「コースを選べる」「同じ時間帯に受ける組数を決める」の説明は見当たりません。
飲食店の予約は、1人のスタッフに1コマではなく、「4名のお客さまが19時に来て、2時間いる。その間、その席は使えない」という形です。コマ型の定員管理では、人数の違う予約が混ざったときの席の空きを正しく表せず、受付を止めるか、紙の台帳で受け直すことになりがちです。席の取り合いが起きる仕組みは「電話予約とWeb予約のダブルブッキングを防ぐ方法」で解説しています。
こうなる理由は、おそらく収益の構造にあります(ここからは当社の見方です)。汎用の予約システムは、事前決済や回数券の決済手数料で収益を得やすい業種に向けて機能を厚くし、その分を無料プランでまかなっています。一方、飲食店は来店後に飲み物や料理を追加するので、事前決済になじみません。決済で収益を上げにくい飲食店は、無料プランの設計対象になりにくいのです。「無料で使えるが、飲食店の受け方には合わない」という状況は、偶然ではなく構造的なものだと考えています。
型②:掲載0円+来店ごとの手数料(グルメサイトのネット予約)
食べログ・ホットペッパーグルメ・楽天ぐるなびのネット予約は、掲載だけなら月額0円のプランがあり、ネット予約で来店した人数に応じて手数料がかかる型です。こちらは飲食店向けに作られているので、人数・コース・席の考え方は揃っています。
- 手数料(ディナー予約時)は来店1名あたりおおむね200円前後(食べログ220円〔税込〕、ホットペッパーグルメ200円〔税抜〕、楽天ぐるなび55〜205円)
- 月額の掲載料は0円から。検索結果で上位に出す有料プランは別料金
サイトごとの金額と、月120名が来店した場合のシミュレーション(従量分で月6,600〜26,400円)は「グルメサイトの送客手数料まとめ」で整理しています。
0円のまま使える範囲:掲載しているだけで、ネット予約が入らない間。
費用が出る条件:ネット予約経由で来店があったとき。常連の方や、インスタ・Googleマップで店を知ったお客さまがグルメサイトのページから予約した場合も、同じ手数料がかかる。
この型の本質は「サイト内で新しいお客さまに見つけてもらう」ことへの対価です。費用が出る代わりに、入口も用意してくれます。逆にいえば、お店が自分で集めたお客さまの予約にまで、サイトの手数料を払う形になりやすい型です。
なお、ホットペッパーグルメと組み合わせて使う予約台帳「レストランボード」は、公式に「基本料金0円」とされています(一部の機能はオプションか、ホットペッパーグルメとの契約が必要)。台帳としての選び方は「飲食店の予約台帳の選び方」をご覧ください。
型③:月額0円の従量課金(予約ページサービス)
月額も初期費用も0円で、来店した人数に応じて少額を払う型です。グルメサイトの手数料と形は似ていますが、「サイト内で集客する」機能を持たず、Googleマップやインスタなどお店がすでに持っている入口に貼って使うのが前提なので、1名あたりの金額は小さくなります。当社の Noren Reserve(ノレン リザーブ)はこの型で、飲食店の受け方(人数・時間帯ごとの組数・標準滞在時間・コース)を前提に作られ、来店1名あたり55円(税込)です。
0円のまま使える範囲:登録して予約ページを作り、公開するところまで。
費用が出る条件:予約ページ経由の予約でお客さまが来店したとき。電話・DM・店頭で受けた予約と、他社の予約サイト経由の予約は対象外。
「無料」ではありません。ただ、固定費がないので、予約が少ない月に費用だけが残ることはなく、型①のように「上限を超えたら月額に切り替える」判断もありません。
3つの型を並べて比べる
| ①無料プランつき | ②グルメサイトのネット予約 | ③月額0円の従量課金(例:当社の Noren Reserve) | |
|---|---|---|---|
| 月額 | 0円(上限を超えると3,000〜13,000円程度) | 0円〜(有料プランは別) | 0円(Noren Reserve は初期費用も0円) |
| 来店ごとの費用 | なし | ディナー200円前後(税抜)/1名 | 数十円/1名(Noren Reserve は55円・税込) |
| 0円の上限 | 月の予約件数(50件など)・機能・広告表示。無制限のサービスもある | なし(来店があれば従量) | なし(来店があれば従量) |
| 飲食店向けの設計 | 見当たらない(サロン・教室が中心。人数・席・滞在時間・コースの説明なし) | ある | ある(人数・時間帯ごとの組数・滞在時間・コース) |
| 新しいお客さまに見つけてもらえるか | 機能はない。入口は自分で持つ | サイト内で見つけてもらえる | 機能はない。入口は自分で持つ |
| 自分で集めたお客さまの予約 | 費用なし | 同じ手数料がかかる | 来店1名55円(税込) |
| 向いている店 | 席や人数の管理が要らない、1コマ1組の受け方で済む店 | サイト内で新規のお客さまを増やしたい店 | Googleマップ・インスタからの予約を自店の受け皿で受けたい店 |
※金額は2026年10月時点の公開情報をもとにした目安です。
月の予約数から選ぶ
費用だけで見ると、型①の0円プランが最も安く見えます。ただし飲食店の場合、上の「飲食店向けの設計」の差を先に見てください。受け方を再現できないシステムは、0円でも結局は電話や紙で受け直す手間と、席の取り合いのリスクが残ります。そのうえで、ディナー中心で1組4名として、3つの帯で考えます。
月20件未満(週に数組)
型①の0円プランなら件数の上限に当たらず、費用は0円。型③なら、20件×4名×55円=4,400円(税込)。差は月4,400円です。この帯で型③を選ぶ理由は、人数・席・滞在時間・コースで受ける飲食店向けの受付を、設定するだけで持てることにあります。1コマ1組の受け方で困らない店なら型①でも足ります。
月20〜50件
型①の0円プランの上限(50件)に近づく帯です。件数無制限の0円プランなら0円のまま使えますが、受け方の制約は変わりません。上限のあるサービスで超えそうなら、有料プラン(月額3,000〜12,980円)か、型③(50件×4名×55円=11,000円〔税込〕)かを、自店の件数と人数で計算します。有料プランには最短契約期間(3か月など)や一括払いがあるサービスもあるので、季節で予約数が変わる店は、従量の型③の方が固定費を抱えずに済みます。
月50件以上(ほぼ毎日予約が入る)
型①の有料プラン(月額3,000〜13,000円程度)と型③(月100件×4名なら22,000円〔税込〕)の分岐は、月100名前後の来店です(有料プラン月額5,500円 ÷ 55円)。それより多い店では、月額の方が安くなります。ただしこの規模では、飲食店向けの予約台帳サービス(月額1万〜2万円程度・初期費用あり)も選択肢に入るので、「飲食店の予約台帳の選び方」で顧客管理や分析の必要性と合わせて比べてください。型②は、同じ月400名の来店なら手数料だけで8万円前後(ディナー200円の場合)。新規のお客さまが大半なら広告費として見合いますが、常連の方の予約が多いなら入口を分ける価値があります。
契約する前に確認する5つ
公式の料金ページで次の5つを見ておくと、あとで「こんなはずでは」が起きにくくなります。
- 飲食店の受け方を再現できるか:人数で予約を受けられるか、時間帯ごとに受ける組数と滞在時間を決められるか、コースを選べるか、当日予約の締め切りを設定できるか。無料プランのうちに、実際の営業時間で設定して、人数の違う予約を2〜3件入れてみる
- 月の予約件数の上限:50件なのか、無制限なのか。超えたときの扱い(受付が止まるのか、自動で有料になるのか)
- 予約ページの広告・提供元の表示:お客さまが見るページに他社の広告やサービス名が出るか。消すには有料か
- 決済の有無と手数料:事前決済が必須か。手数料率(3〜5%台)は売上から引かれる。飲食店は追加注文があるので、事前決済そのものが合わないことが多い
- 有料への切り替え条件:最短契約期間、一括払いか月払いか、解約金
切り替えるときの注意点
いま使っているサービスから変える場合は、お客さまから見た入口が変わります。
- 予約ページのURLが変わる:Googleビジネスプロフィールの「予約リンク」とインスタのプロフィールのリンクを貼り替える(Googleマップ側の手順・インスタ側の手順)
- 受付済みの予約は旧サービスに残る:切り替え日を決め、それ以降の予約だけ新しいページで受ける。重なる期間は、紙でもよいので席の押さえ場所を1つにしておく
- お客さまへの告知:プロフィールの固定投稿やストーリーズで「予約はこちらに変わりました」と一言。常連の方にはDMや店頭で伝える
なお、グルメサイト(型②)と型③は役割が違うので、どちらかを選ぶものではありません。サイト内で見つけてくれた新規のお客さまは型②、Googleマップやインスタから来たお客さまは型③と、入口ごとに受け皿を分けると、自分で集めたお客さまの予約に手数料を払わずに済みます。ホームページがない店の受け皿の作り方は「ホームページがない飲食店がWeb予約を受ける3つの方法」にまとめています。
Noren Reserve の料金と条件(型③の例)
Noren Reserve(ノレン リザーブ)は、キャリアストック株式会社が提供する飲食店向けの予約ページです。月額0円・初期費用0円で、GoogleマップやInstagramに貼った予約ページから来店したお客さま1名につき55円(税込)の完全従量課金です。型③の例として、条件を同じ基準で示しておきます。
- 初期費用・月額固定費:0円
- 来店1名あたり:55円(税込)の完全従量課金
- 課金対象外:キャンセル・無断キャンセル(※)、電話・DM・店頭で受けた予約、他社の予約サイト経由の予約
- 飲食店向けの受付設定:人数で予約を受け、時間帯ごとの受付組数と標準滞在時間を設定。予約が入ると滞在時間ぶんの後続の枠を自動で確保し、席の詰め込みすぎを防ぐ。コースは任意(席だけの予約も可)。受付は来店2時間前まで
- 電話・DM・店頭で受けた予約も管理画面に入力でき、同じ画面で席を押さえられる
- GoogleマップのURLを貼り付けると店舗情報が取り込まれ、営業時間・受付組数・キャンセルの期限を決めれば、登録した日に公開できる
- 向いている店:すでにGoogleマップやインスタからお客さまが来ていて、電話やDMでの予約受付を減らしたい店。ランチ営業で、仕込みや接客中に電話に出られない店も同じ
- 向いていない店:サイト内で新しいお客さまを集めてほしい店(Noren Reserve には見つけてもらう機能がない)
※来店人数は、予約人数どおりにご来店したものとして数えます。無断キャンセルや、予約より少ない人数での来店があったときだけ、お店が来店日の6日後23:59までに管理画面で修正します。期限までに修正がない場合は、予約人数どおりのご来店として扱われます。予約人数を超えて来店した分は課金されません。
登録から公開までの手順は「Noren Reserveの始め方」にあります。只今、リリース記念キャンペーン中につき、2026年12月31日ご来店分までは0円で、課金は2027年1月のご来店分からです。
まずは先月の予約数を数える
「無料」の中身を3つに分けたうえで、決め手になるのは自店の数字と受け方です。先月の予約が何件で、何名が来店し、そのうちグルメサイト経由・Googleマップやインスタ経由・電話がそれぞれ何件だったか。この4つの数字があれば、上の表に当てはめて、0円の範囲で済むのか、従量と月額のどちらが安いのかを計算できます。そして、人数・席・滞在時間で受ける自店の受け方を、そのシステムで再現できるか。この2つを確かめてから選べば、「無料だったのに結局、電話で受け直している」という状態にはなりません。